酒井克彦教授の思い出

2025年05月30日

令和7年5月、インターネットを通して、中央大学大学院法務研究科・酒井克彦教授の突然の訃報が業界を駆けめぐりました。

 

 

 

当事務所のホームページでもお知らせの頁では、酒井克彦教授が書かれた書籍を引用して、税金の世界のことを何度か、昭和歌謡などを使いながら紹介したこともありました。

 

また、前回お知らせの掲載にも紹介しましたが、アコード租税総合研究所及びファルクラムという租税研究団体を立ち上げ、租税行政庁と納税者との懸け橋となるべく、主に実務家を参加者とした勉強会や講演会を開催され、全国から多数の税理士が集うこととなりました。

 

さらに、酒井克彦教授はおとなの租税教育にも力を注がれ、近年では、一般社団法人日本租税検定協会を設立し、租税検定の発足にも尽力されました。

 

何といっても、「次も講義を聞きたい」と思うような、ホワイトボードを使い画伯であるかのごとく、画を描きながらの独特なトークは、聞き手が理解できたつもりで帰途できることが楽しかったのかもしれません(昭和の時代で言えば、映画を見て高倉健さんになりきって映画館を出る、かようなイメージでしょうか)。

 

 

 

税理士会の租税教育にもお時間を使って頂きました。東京税理士会に続いて東京地方税理士会においても、租税教育関係の委員会の座長を務められました。

 

私が所属する東京地方税理士会横浜中央支部では、2年に1度、租税教育の担当者が中心となって、和光・税務大学校の租税史料室見学ツアーなるものを実施するようにもなりました(これは、平成18年、酒井教授からの「せっかくだから、ご覧になりませんか。」とのお誘いが発端になったものです)。

 

国が税金で運営する展示場所なのですから、全国の税理士、全国の社会科教員の方々には、是非一度ご覧になっていただきたい施設です(教える側も、自分の目でじかに史料を見ておくことは大切、かと思います)。

 

 

 

税理士登録後に修士課程で学ばせていただいたおかげで、税理士という仕事に広がりを感じることができたつもりでしたが、酒井克彦教授には、さらに広い角度と深みをつけていただいたように思います。

 

ご冥福をお祈り申し上げます。